素材の揃え方

テーマの選定、写真や文章などの素材を揃える際は、出来事を振り返って日常のありのままの形や表現を集めていきます。
読者は家族、友だち、仲間などに限定されるわけなので、よそ行きではない普段の風景や言葉を拾い出すと良いでしょう。

写真は、人物、風景、静物、生き物が主に選定されますが、カメラを意識していない人物のスナップショットがあると日常感を演出できます。
写真はデジタルデータで用意いただきますがプリントの場合も対応いたします。
文章を準備する際は、構成や文脈を意識する必要はありません。
選定したテーマの出来事や情景の記憶、思考する想いやイメージ、その時の会話の内容を箇条書きにしていきます。
特徴的な口調や言葉などは、そのままのフレーズやキーワードで書いておきます。
文章はメモ用紙に記述すれば、デジタルデータでなくてかまいません。
家族ならではのテーマの内容が楽しくなるように意識して、素材を楽しみながら準備するプロセスもコミュニケーションツールとしての意味を持ちます。

また誌面のイメージに工夫を凝らすと、より楽しいものになります。
次の方法なども参考に、できればチャレンジしてイメージしてみてください。

掲載するシーンや家族の情景に合わせて、ページを明るくする、可愛らしくする、渋くする、･･･ことで、その時の雰囲気を表せないか。
出来事を表す優先度や鮮度に応じて、掲載する写真サイズの大きさに差をつけることで、テーマの中心素材をフォーカスできないか。
記事の紹介を適度な誇張表現にすることで、その場で味わった感覚を引き出せないか。
アナログ素材（手書きの文章、スケッチなど）を準備してワンポイントにすると、タイムリーなアクセントにならないか。
記事内容の表現スタイルをニュースキャスター口調、映画シーンのようなシナリオ仕立て、日記風、･･･にすると、テーマにマッチしないか。

家族がテーマの意図を察知する誌面イメージであれば、家族が楽しめる家族のためのコミュニケーションツールになります。
誌面の内容に興味や関心を示して、忘れていた情景や感覚を思い出す、未知の出来事を知る、新たな意識が目覚める、などの機会を得ることができれば家族のコミュニケーションの領域は広がります。

私たちは「わが家の物語」を制作する際、写真データやテーマのコメント文を用意していただくと共に、誌面のイメージや楽しさを演出する要望も提供していただことで家族のコミュニケーションツールとなる誌面の空間を一緒に考えて制作していきます。