TOP>solePress 取材の散歩道>編集業務と対価

solePress 取材の散歩道

編集業務と対価

編集の仕事の中に客先校正という作業がある。これは紙面にデザインされた内容(初校)の良否を客先に確認する補助作業になる。
校正の数量がかなり多い場合、補助作業だけを依頼されることがある。
対価は一式いくら方式、または出来高制(単価 X 件数)があるが出来高制について触れてみる。
まずは次のような作業内容、範囲などを確認する。

  • 客先校正という基本作業の範囲
  • 編集プロダクションからのインプット(提供資料)および編集プロダクションへのアウトプット(納品成果物)は何か
  • 客先校正の際に発生する付帯業務と経費の扱い
基本作業とは・・・
客先に校正紙を送り紙面内容の良否を聞いて、良であれば基本作業は完了。
否であれば否の内容を聞き、これをデザイナーに伝えて校正紙の修正指示をする。
デザイナーからの修正された校正紙(再校)を、再度、客先に送り良否を聞く。
この作業を繰り返して基本作業を完了するまでに費やした労力(労務費)が基本作業の対価になる。

基本作業を実現するためには・・・
通常、校正紙はデジタルデータで編集プロダクションからインプットとしてが提供されるが、 客先がデジタルデータのまま校正できるか、もしもデータを別の形に加工するのであれば付帯業務が発生する。
準備した校正紙を客先に送付する際、メールか、FAXか、郵送かにより通信費は異なる。
FAXの場合は送付状や校正紙をプリントアウトし、郵送の場合はさらに封筒に宛名を書いて切手を貼り、返信用封筒の準備という作業と費用もかかる。

編集を補助する業務によっては、作業範囲や内容、前提条件がややもすると曖昧になり対価も一式いくらというケースがある。
これに比して出来高制であれば総額の算出方法は明解だが、基本作業の労務費、付帯業務の費用および諸経費がどのように単価へ反映されているのか、あるいは経費は別に扱われるのか、その妥当性や関連性を確認する必要がある。